2010 GPS NHK杯 1

名古屋の日本ガイシアリーナにて、ついにシニアグランプリシリーズが開幕!開催順をシャッフルし、これまでGP最終戦だったNHK杯が初戦に。ルールについても結構変更あって、スパイラルが必須でなくなり、”つなぎ”での扱いに。トゥジャンプについても、踏み切り時のごまかしやブレードを完全に氷に置くことを”下手な踏み切り”としてGOE(出来栄え評価)判定されたり・・・などなど。スピンは非常にルールが細かくレベル上げも厳しくなったように思うが、基本姿勢をなるべく入れさせたり、まずは基本を押さえさせようという意図も伺える。



レナ・マロコ選手(フランス)
『Minnie the Moocher (ブルース・ブラザーズサウンドトラックより) 』、メロベ・エフレム女史振付け
NHK公式サイトの動画より。振付師はモナコの選手だったのか、というか20歳!?友人か。終盤が少し強引な編集だけど、中々良い振り付けに見えた。衣装はシンプルすぎというか、既製品ではないだろうか。レオノワ選手も使ってた曲だが、スキャットっぽい部分も入っている。転倒による減点1はあるが、転倒を1回していたトコロから、どうも大丈夫だったようだ。フランス女子は男子やアイスダンスに比べて勢いなさすぎなので頑張ってもらいたい。


ダイアン・シュミット選手(カナダ)
『Pannonia Boundless (クロノス弦楽四重奏団)』、アリソン・パーキス女史振付け
NHK公式サイトの動画より、その2。日本でも1学年に1人くらいいそうな顔してますね。カナダ選手はやっぱり滑りがきれいだ。衣装も遠目にはまあまあキレイだし、太っていなければもっと見栄えいいのに。でも彼女については、ジャンプ前の姿勢が悪い。そして終始一本調子なのでSPなのに長く感じた。あと、コンビネーションスピンとフライングスピンにシット入れてるけど、今季NGじゃなかったっけ。もう一度ルール見返しておこう。


ビクトリア・ヘルゲッソン選手(スウェーデン
誰も寝てはならぬ (V.メイ、G.プッチーニ)』、スザンヌ・シーガー女史振付け
NHK公式サイトの動画より、その3。お姉さんの方ですね。地味に選手が多くなっていってるな、スウェーデン。衣装、素敵ですね。でももっと濃い色の方にすると、美しい金髪も映えそう。一歩一歩よく伸びるスケーティングで見ていて良い。なので、フリーレッグがちょこちょこ伸びてないのがもったいない。最後に向かって盛り上げる振り付けなのはいいけれど、SPなのにスタミナ切れしているのと、途中からアレンジ版の音楽になっているのが残念。でも、全体的にはまずまずでは。


ジェナ・マコーケル選手(イギリス)
『死の舞踏(F.リスト)、M.ムルヴィツアによるアレンジ版 』、シャネッテ・フォレ女史振付け
衣装は単体で見ると変だけど、曲に合わせて滑っているのを見ると何か納得できますね。編集もよいし、冒頭オドロオドロしい感じとか長身の彼女に合った音源だし、この振付師の作品は良作が多い気がする。かなり単調に滑っているのに、あんまり飽きないし。転調に合わせてスケーティングスピードを変えられると、もう1段階から2段階くらい、いいプログラムになるんだけどなー。そんな芸当、トップ選手でもできるのはわずかだとは思うが。


アシュリー・ワグナー選手(アメリカ)
『Once Upon A Time in America(E.モリコーネ)』、イリーナ・ロマノワ女史振付け
この振付師、スティーブン・キャリエール選手やアーミン・マーバヌーザデー選手も振り付けているようですね。ここからやっとライブ放送。衣装、毎年素敵ですね。スケーティングにあまりスピードはないが、動きは中々シャープですよね。少し危なかった2Aもしのぎ、全体的にきれいに纏めたが、あまり点が伸びなかった。努力の割りにここ数年、点が付いてきてない気がするな。


村上 佳菜子選手
『Jumpin' Jack(Big Bad Voodoo Daddy )』、山田満知子 & 樋口美穂子両女史振付け
い・・・衣装、最悪にダサい。量販店で買ったかのような安っぽさだ。でも、溌剌とした元気のよさは、シニアデビュー戦なので良かったですね。3T+3Tも取り合えず降りたし。ヘアカッターからビールマンへの移行もスムーズで気持ちいい。ただ滑走時とジャンプ直前の姿勢、共に悪すぎるのがやはり気になった。あと転んだ時すぐに足を閉じないとか、基本的に上品さが感じられない。まあ、中野さん以外の、有名な山田先生門下生って全員そうだけど。


エレーネ・ゲデバニシヴィリ選手(ジョージア
『セルブロックタンゴ (”シカゴ”サウンドトラックより) 』、ロビン・ワグナー女史振付け
もはや婦人、という雰囲気になってて驚いた。3Lzは踏み切りまでが長いので減点されているだろう。動きは悪くないのに、ジャンプを2つも失敗したのはもったいないですね。彼女はここ数シーズン、特に何かが良くなったという感じのないのが問題だ。相変わらず体も絞れてないし。プログラムのブツ切れも締りがないし、落ち着いた感じのものを用意したらいいのになぁ。


キャロライン・ジャン選手(アメリカ)
リベルタンゴ (A.ピアソラ)』、トム・ディクソン氏振付け
体付きがすごく大人っぽくなりましたね。ゴツイというか、逞しいというか。太ったのも間違いなくある。相対的に顔が小さくなった印象もあるにはあるが。ただ曲には今の体型が合ってる気がしないでもない。これでスケーティングスキルを上げると、迫力も出ていいプログラムになりそうというか。3Fのハイキックがなくっていたのも驚いた。随分頑張ったんでしょうね・・・。あともう1つ、2Aの前に速度をゼロ近くまで落とすのを何とかできれば。


レイチェル・フラット選手(アメリカ)
『サマー・タイム(G.ガーシュウィン)』、ローリー・ニコル女史振付け
えーと、まず太りすぎ。男性コーチより体重ありそうってあのね・・・。年齢もますます分からなくなってしまった。プロが混じってるようにさえ見える。でも相変わらずジャンプミスがなくてスゴイ。どうしてこれで転びもせずに降りられるのだろう。そーいえば、髪を切ったのは大正解ですね。以前よりずっといい。昨季のプロと被るのは若干気になるが、アメリカ人らしい、いいプログラムだと思う。余裕を感じるのがいいですね。


キーラ・コルピ選手(フィンランド
『虹の彼方に (H.アーレン) 』、シェーリーン・ボーン女史振付け
前2人が2人だけに、余計細く見える。そのせいか背も伸びたように感じた。そしてやっと、己が美人であるのを自覚した普通の衣装に。年齢からするとちょっと可愛すぎる選曲と衣装だけど、FSとのバランスで見ればまあ、という処だろうか。冒頭の3T+3T、せっかくセカンド3Tが入ったのに、ファーストが2Tになってもったいない。滑りがきれいなだけに、ジャンプ前に腕がだら〜っとなるのが目立つ。


カロリーナ・コストナー選手(イタリア)
ガリシア・フラメンコ(Gino D'Auri) 』、ローリー・ニコル女史振付け
既視感あるなと思ったら、キミー・マイズナー選手が2006-2007シーズンFSで使用していた。振付師も同じでコンセプトもそのままだから当然か。衣装もちょっと似ている。足の調子が悪いとかで、ルッツやフリップを入れないという情報は本当だった。せっかく体も絞れているようなのに。でもジャンプが全部決まるコストナー選手って珍しいから何だか貴重な試合だった。スピン良くなりましたね。表情もついてて、一番良かったです。しかし、老けたなあ。


浅田 真央選手
『タンゴ(G.シュニトケ)』、タチアナ・タラソワ女史振付け
衣装は胸と腹の部分が変ですが、本人比でここ数年の中では一番良いかと。お団子の作り方も一捻り入ってて、髪飾りと合わせて素敵です。すごく体を絞ったようだが、どうしてもスピードそのままにジャンプへ入っていけなさそう。3Aも着氷以前に、踏み切り時のスキッドが気になった。ステップは後半の音楽の速さについていけてないですね。しかし、何で昨季の扇子EXの動きが入ってるんだろう。序盤は結構いい振付けなのに、後半が少し手抜きに見える。



しかし何でシングル女子はライブで全部観せてくれないんだ。自分トコの試合のくせに。しかもテレ朝みたいにストーカー行為と無関係のV・・・。いい加減にしろーーー!どうでもいいものを放送開始直後から見せるな。6分間練習の偏った映し方も非常にカンに触る。あと刈屋アナはしゃべりすぎ、うるさすぎ、でしゃばりすぎ。お前さんがはしゃいでどうする。シングル女子3枠目放棄の理由について、日本スケート連盟に聞いてきて伝えるのが一番すべき仕事じゃないのか。