はやぶさカプセル内微粒子がイトカワ由来と判明

Jaxaによる発表より。ちなみに、前回記事はこちら。探査機はやぶさの持ち帰った微粒子1,500個程度が、惑星イトカワの地表タッチダウンの際に採取したものと分かりました。電子顕微鏡などを使った分析結果より、その成分比率が隕石の特徴と一致する上、そのほぼ全てが地球にない物質であったためです。はやぶさイトカワ接近時に取った、表面物質のデータとも整合性がとれているとか。発表から一日遅れましたが、やりましたね。


はやぶさを使ったミッションの優先度からいえば、航行時の工学実験の方が上ではあった訳ですが、ここまで来たら「ぜひ」と思わないはずないですもんね。


太陽系の起源や進化の解明のため、これらの微粒子はさらに研究されていきます。起源当時の試料は地球上のどこにもなく、また過去どの国でもそのような試料の採取を成功していないため、史上初めてとなっています。研究結果が出るまでにどのくらい時間がかかるのか不明ですが、少しでも早く知りたいものです(っていうか、死ぬまでにお願い)。


余談ですが以前、蓮舫大臣が次世代スーパーコンピュータ開発予算に関する事業仕分けの際、「世界一になる理由は何あるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」との発言をして話題となりました。必要である事を証明するために具体的に述べさせようという意図からのものでしたが、結果として誤解を生み、またそれをマスコミも悪い方へ助長しました。スパコン開発にせよJaxaの研究にせよ、”なぜその開発・研究するのか、なぜそれに○○円の費用が必要なのか”を各担当者に語らせるのは良い事ですし、何をやっているか分かりにくいのに莫大な予算がつくものについて、該当機関には自発的にでも説明をする義務があるようにも思う。当大臣が、科学技術の発達の敵のような見方を一部でされ、ちょっと気になったので書いてみました。



閑話休題。今年5月21日に同時打ち上げされた、金星探査機あかつきと小型ソーラー電力セイル実証機イカロスの実証実験や運用も、上手くいくといいですね。