スケートアメリカ観戦レポ#1-男子シングル-


ついにグランプリシリーズ開幕した。場所はコネチカット州ハートフォード、New Yorkから車で2時間かからないそうだ。リンクはハートフォード国民センターである。チケット代は一番高くて約6,000円らしい。
それにしても、観客少な!駐車場も多いようなので、近くに住んでたらなーと思わずにはいられない。今回時間がないので、男子シングルはSPとFPをまとめてみる。

その前に、テレビ朝日は・・・相変わらず、どうでもいい前振りとかしてますな。女子シングルがないのに延々と映すな!特定選手だけ普段の様子とかどうでもいいものを映すな!他の選手を1人でも多くみたいのに。そしてアイスダンスは日本人選手も出てるのに、もう少し応援してほしい。今季で引退らしいのに。BSではペアの選手とか間違った事も言ってるし、いくらなんでも質が悪すぎだ。


織田信成選手
殿、ご出陣。SPは何事?!という結果でしたね。明るいジャズの曲調にのって、ノリノリで滑ってる。曲なしでも自分から雰囲気を作れるタイプではないが、こういった後押しする曲を使ったプログラムだと強さを発揮しますね。既に滑りなれてる印象があるのを見ると、曲も本人と合ってるようだ。アクセルへの助走時に、「俺のこの長いを見ろ〜」という振り上げる足が気になる。着氷時に膝の曲げが大きいので、FPでの3A+3T+2loでだんだん屈んでいくのも。スピードは男子シングルにしては遅いらしいが、SSが非常に高い。今ひとつ盛り上がりなく、ただただ要素をこなしていく感があるのは残念だけど。いずれにしても、優勝とは幸先がいい。おめでとうございます。


南里康晴選手
せっかくのチャンスを中庭選手に続いて逃してしまって残念。フィニッシュに向けて畳み掛けるようなヴァイオリンと、どんどんズレていくのも悲しい。『チャルダッシュ』といい、この手の曲は合ってる合ってないがはっきり出るので、リスク高そうだ。内容を見る限り、もちろんGPFに出てもおかしくない水準なのだが、ことごとくジャンプを失敗しているこれにより、PCSも6点台すら殆どない状況に。しかもFPカットか。ある意味フジよりひどい。


アルヴァン・プレベール選手

読み方が微妙だ。フランスの選手らしく、スタイルが悪く、そして強烈な個性と変わったスケーティングで目立つ目立つ。21世紀版のキャンデローロってとこか。衣装も内容もてんこ盛り。FPでは上半身に気合が入りすぎたせいか、ステップのLv.がSPと同じ選手と思えないほど低い。この選手は気分で出来不出来が決まるが、今回は「出来」の方だった。FP最後のジャンプである3Sでこけたが、それすら演技に見えるほど。同じ事を同じ出来で演技しても、ジャッジの好みで点数も毎回変わりそうだが。構成点(PCS)を見ても荒削りな感じあるけど、Exが楽しみな選手になりそうだ。


エバン・ライザチェク選手
SPは3Aと続く3Lz+3Tのミスが響いて、定位置の3位へ。でもそれ以外はさすがの内容で、隙がない。Skating SkillsとInterpretationの高いのが特徴かな。FPではリンクに入る前からすごい気迫で、声がかけられない雰囲気に。「お前らごときに負けてたまるか」という心の叫びが聞こえてきそうなほど。いいですね〜。気合の入った演技は、華やかなスケートという評判のままに、すごい盛り上がりで見ていて楽しい。ステップは音楽とずれてるけど、無理やり音楽が本人とずれているという感じにさせる。衣装が練習着のように地味なのに、ものともせず見ている者を引き寄せてくる。トップ選手には、こういうのをしてもらいたい。点数にもしっかり表れておりSkating SkillsやInterpretationはもちろん、Choreographyもいい。順位そのままに、FPは彼が一番よかった。



全体としては、史上2番目という高得点を出した織田選手を押さえて、ライザチェク選手が良かった。新プログラムでないのはちょっと残念だけど、2季目ということで滑り込んだ味のあるプログラムで、これはこれでよいのかも。