スケート

斜陽のフィギュアスケート2

シンクロナイズドスケーティングをご存じだろうか。世界選手権もシングル等とは別の単独開催であるため、以外に知らない人もいるだろう。1896年のシングル等の世界選手権から約100年を経た1988年に、ISU(国際スケート連盟)に認められ正式種目となった最も…

斜陽のフィギュアスケート1

以前から感じてはいた。そして2018年平昌五輪をみて、その思いを強くした。ユーロ・北米・アジアの五輪参加人数について、その割合を表にしてみた。ユーロ選手権参加国はそのまま、四大陸選手権参加国を北米とアジアに分けた形だ。男女通じてアジアの国の選…

天才は誰か

前回エントリで、天才の定義は「生まれつき持つ優れた才能」に加えて「きわめて独自性の高い業績を残した者」と紹介した。ここ50年位のシングルフィギュアスケーターから挙げるとするなら、キム・ヨナだろう。それより以前、殊に1960年代より前の世代になる…

天才の安売り

至る所にある現象で、日本では特に狭い世界とされる所で起こる。 政治界や経済界などはもちろん、将棋界やスポーツ界でも。日本スケート界にもある。女子シングルなら伊藤みどり・荒川静香・安藤美姫、男子シングルなら佐野稔・本田武史・高橋大輔あたりが特…

ソチ五輪 女子シングルFS3

日本3選手について。鈴木選手、パワーダウンですね。単に滑って跳んだ、の印象しかないです。第3グループの顔触れを見ると、圧倒的なレベルのはずなのに、特に違和感もないまま終了。前回五輪と同じ入賞ギリギリの8位に。なぜ1つでも上げることが出来なかっ…

ソチ五輪 女子シングルFS2

最終グループのもう3人について。ゴールド選手、ジャンプ時に両脇がかなり締まえるので、大きな鉛筆が跳んでいるように見える。回転効率も高そう。肩甲骨の広がりがいいのと関係あるのでしょうか。全体にキレイでオルゴール人形のようだけれど、箔とか迫力が…

ソチ五輪 女子シングルFS

白熱の最終グループ、これが全てでした。こんな良い大会は久しぶりではないでしょうか。それぞれ異なる目標や目的を持った様々な国の選手たちが、同じ時間同じ地にほんの一時集い競い合う。当たり前の事なんだけれども、本質だけが剥き身になったそれを、万…

ソチ五輪 女子シングルSP2

鈴木選手、バンクーバー五輪の時より精神力が落ちている感じですね。年齢のハンディをカバー出来ていないどころか、全体としてパワー不足に映りました。「心を込めて(でしたっけ?)」に意識を向けすぎていたようにも見える。村上選手、トリプルフリップは…

ソチ五輪 女子シングルSP

首位の(韓国)キム選手を、僅差で(露)ソトニコワ選手とコストナー選手が追う展開に。精彩を欠いたキム選手と会心の出来のコストナー選手で、ようやく勝負になるんだな、と点を見るまでもなく改めてキム選手の能力の高さに驚きました。キム選手の6分間練習…

ソチ五輪 日本の報道

アナウンサーからスポーツジャーナリストに至るまで(自称批評家等、芸能人は論外)、ほぼ低能か無能のいずれか、あるいはその両方に該当するという現在。フィギュアスケートを例に、報道の問題について少し書いてみたいと思います。「アマチュア(スポーツ…

ソチ五輪 男子シングルFS2

TESとPCSについても少し。TESはジャンプやスピンといった要素の合計、PCSは「スケーティング技術」と「要素間をつなぐ技術」および芸術性3項目の合計で、本来両者を同じ位に獲得するバランスの良さが求められます。フリーの採点結果を見てみると、バランスを…

ソチ五輪 男子シングルFS

五輪としておよそ最悪の試合でした。金メダリストになった羽生選手。日本人が金メダルと聞けば嬉しいですが、フィギュアが好きな者としては祝福できません。精神力の弱い上位陣にもがっかりだ。以前から、五輪や世界選手権については、金メダリストに条件付…

ソチ五輪 男子シングルSP

波乱の展開があまりない結果に。ただ、(露)プルシェンコ選手は残念でした。せめて、少しでも腰の具合が軽ければと思います。1位となった羽生選手と2位のチャン選手を分けたのは、トリプルアクセルでした。盤石にしているのと弱点であるのとの差、これに尽…

ソチ五輪 フィギュア団体6

続いてペア。解説などで、高橋・木原組を「結成から1年ですが、よくここまで云々」と美談じみた言い方がありました。放送用として考えれば特に意義はないのですが、少し大仰だと思います。懐疑的だと言ってもいい。2010年、イルハンというトルコの元サ…

ソチ五輪 フィギュア団体5

女子シングルについてもう少し。(伊)コストナー選手、老けましたね・・・。伸びがあんまりないというか、全体に小さいスケートだった。数年前から思ってたけど、滑りにもそれがはっきりと現れていて、何だかセピア色がかって見えた。何年も知ってる選手の…

ソチ五輪 フィギュア団体4

シングル女子では開催国の(露)ユリア・リプニツカヤ選手が大活躍しました。ロシアは未だ女子シングル金メダルなし。団体金にも先を越されたのは興味深い。 例によって”体型変化前は出来る”タイプに見えるので、年齢制限ギリギリで五輪に出場できたのは強運…

ソチ五輪 フィギュア団体3

アイスダンスに注目してみると、ショートダンスの課題であるフィンステップの雰囲気が最もよく出ていた(仏)ペシャラ・ブルザ組や、スピーディな(伊)カッペリーニ・ラノッテ組が良かったです。 1位は(米)デービス・ホワイト組。練習量の多さも伺える隙…

ソチ五輪 フィギュア団体2

初代優勝国はロシア。男女シングルの点の付け方はやり過ぎだと思いますが、まあどちらにせよ、日本は表彰台にかすりもしませんでした。 敗因は言うまでもなく、アイスダンスとペアの弱さ。最低でも団体競技の話が本格化してきた辺りからテコ入れすべき処を、…

ソチ五輪 フィギュア団体

気が付けば決勝近く。メディア等のプロパガンダや情報操作を外せば、ほぼ予想通りで推移という処ですね。日本アイスダンスのリード姉弟は前の五輪後に周りが変わっても、相変わらず似たような位置にいるんだなと変な感心をしてしまいました。毎年拠出される…

世界選手権、女子フリープログラム

2年振りに復帰のキム・ヨナ選手が、2度目の優勝。観客は滑り終わる前から総立ちとなり、まるで映画のようでした。生ける伝説を見る事ができて嬉しいです。もはや2位以下とは別次元の存在だ。20代ならではの魅力に溢れた演技でした。復帰して大正解だと思いま…

世界選手権、男子フリープログラム

開催国出身のパトリック・チャン選手が3連覇で終了しました。後半にジャンプミスが続いたものの、2位以下とは明らかに違う滑りで評価が難しいトコロです。日本は4、6、8位と図ったかのようなキレイな並びに。一番上と一番下を足しても12なので、余裕の最大3…

世界選手権、女子ショートプログラム

キム・ヨナ選手、華麗にカムバックです。シンコペーションを使ったピアノの旋律に絡むような滑りは、溜息ものの美しさでした。滑走順が早い上に暫く大きな大会に出ていない事が災いし、点数は抑えられた模様。全体に、10代の時にあったパワーやシャープさと…

世界選手権、男子ショートプログラム

久々のスケートねたです。パっと見、波乱ですね。ソチオリンピック出場枠も賭けたこの大会。最大の3獲得のためには、出場3人の内、2選手の順位合計が13以内になる必要があります。現段階では、4、9、11だから、4+9=13でギリギリ。まあ、またフリーでガラッと…

全日本選手権 女子フリー

マスコミ等の共産主義な印象操作といい、女子の採点には絶句。例の選手が出る試合は、もはや競技と呼べない。 まぁ、それ抜きにしてもパッとしない全日本女子だった。Jr.が頑張っているのはいいけど、小中学生の演技はつまらないだけ。他人の子供の映像を見…

全日本選手権 男子フリー

今回の男子は1位と2位に例の2人がどう納まるか、と3位に誰がなるか?な大会だった。結果は以下の通り。3位は一番可能性の低そうな選手がきた。面白いじゃないか。って、元3強の二人が揃って落ちるとは・・・。1位 羽生選手 2位 高橋選手 3位 無良選手 高橋選…

全日本選手権 男子ショート

男子黄金時代ですね。後半2グループはGP優勝者ずらり。加えて、SPから4回転をこんなに次々に跳ぶナショナル大会なんて日本だけだ。 現時点、1位は羽生選手。この競技って本当に精神力がモノを言うなーと改めて感じた。ちなみに、今回一番良かったのは最初の…

2011 世界選手権 米男子シングル

先月26日〜今月1日にかけて開催された、世界選手権の米男子シングル3名について。以前書いたこの記事に対する内容。場所はモスクワのIce Palace MEGASPORT。比較的新しいため内部も外観もキレイだけれど、作った当初よりエントランス部分が思いっきり雨漏り…

全米男子シングルと選考結果

先月22日〜30日にかけて開催された、全米フィギュアスケート選手権の男子シングルについて。場所はノースカロライナ州グリーンズボロのGreensboro Colisium Complexで、公式サイトはこちら。地図で見ると、ノースカロライナは東海岸の真ん中辺で、グリーンズ…

2010 GPS NHK杯 2

コストナー選手、フラット選手、そして村上選手、おめでとうございます。それにしても、初戦だろうと最終戦だろうと、NHK杯と女子シングルは相性悪いようで。SPでは60点、FSとの合計でも170点を誰一人越えなかった。 ダイアン・シュミット選手(カナダ) 『…

2010 GPS NHK杯 1

名古屋の日本ガイシアリーナにて、ついにシニアグランプリシリーズが開幕!開催順をシャッフルし、これまでGP最終戦だったNHK杯が初戦に。ルールについても結構変更あって、スパイラルが必須でなくなり、”つなぎ”での扱いに。トゥジャンプについても、踏み切…