氷に狂う


どれくらいフィギュアスケートの魔性に囚われているのか。活字化して確認してみて・・・泣けてきた。


【軽症】
・地上波のスケート番組を、まめに見るようになる。
・ニュース番組などで流れる、「スケート」という単語に、反応を示すようになる。
・現役選手で、名前を言えるのは2、3人ぐらい。
・ジャンプやスピンといった程度の言葉は知っているが、種類はよく分からない。
・グループレッスンに参加し始め、同じ趣味を持つ友人を作り始める。
・インストラクターに、「もうちょっと練習してくれたらなあ」と思われている。

--->診断結果 : それでよいのです。今まで通り、一般的な物事に関心を持つようにしましょう。


【軽症<>重症】
・BSやCSのフィギュアスケート番組もくまなくチェックし、録画&鑑賞をするようになる。
フィギュアスケート番組で、実況や解説の間違いが分かるようになる。と同時に出演者はもちろん、番組構成にまで、いろいろと文句をつけ始める。
・あらゆる場面で、「スケート」という単語に敏感に反応する。後に”スピードスケート”や”インラインスケート”との事だと分かって肩を落とし、”ホッケー”と分かって何かを思い出し嫌な顔をする。
・スケート関連Blogやサイトを毎日パトロールするようになる。”フィギュア”や”スケート”といった単語で、TV番組表を検索し始める。
・ビデオテープレコーダで録画している場合、CMカットのため、予定を切り上げてでも帰り路を急ぐようになる。
・DVDなどのメディアを購入する理由が、「フィギュアスケート番組などを録画するため」から「フィギュアスケート番組を録画するため」に切り替わる。
・表彰台によくのる選手については、日本人だけでなく外国人についても、ほぼ顔と名前が一致する。
・お気に入りの選手に関しては、コーチと振付師も知っている。
・有名コーチを5、6人、有名振付師を2、3人ぐらい、各々挙げる事ができる。
・ペアとアイスダンスについても、違いを説明できるようになる。技の名前もいくつか覚える。
・ジャンプの種類について一通り見分けがつき、コンビネーションとシークエンスの違いを理解している。コンビネーションスピンについても、Lv.判定ができるようになる。
・友人が「イナバウアーだよ」とかいって背を反らすのを見て、足元の事だけで背を反らすのはオプションだと訂正せずにはいられない。
・グループレッスンに加えて、個人レッスンまで受けるようになる。
・同じ頃に習い始めたアノ人が、最近上手くなったのを見て焦ったり、練習時間を増やすようになる。
フィギュアスケート友達と隠語や省略で会話し、最新情報に漏れがないかチェックし始める。
・インストラクターに、「よく練習する」と感心され、面倒を見ている子供スケータもこれくらい熱心だといいのなぁにと思われている。
・女性が中くらいの大きさであるキャリーバッグを引くのを見て、「もしや中にスケート靴が入っているのでは?」と疑うようになる。
・家にいても、技術本を読んだり、ストレッチや腕立て伏せなどをする。
・人のいない会社のトイレ内にある鏡の前に立ち、スパイラルの足の上がり具合や滑走中の姿勢についてチェックを行う。足音がする度にビクっとしつつも、懲りることなく繰り返す。
・電車の吊革に掴まっているとき、信号待ちのとき、自販機のカップジュースが出来るのを待ってる時、片足の状態になって、「フリーレッグの位置は・・・」などどシミュレートと片足立ちの訓練を密かに行う。
・アイスクリスタルに入信加入する。
・国内のアイスショーや競技会に行き始める。

--->診断結果 : 一見まだ普通の人に見えますが、すでに兆候が現れています。すぐにカウンセリングを受けるか、病院へ行った方がいいかもしれません。保険証も忘れずに。


【重症】
・同じ競技会なのに地上波・BS・CSで録画し、違いがないかを確認する。
・見る上での解説や実況など不要だが、関係者でないと知りえない情報を得るためあえてチェックしたり、解説や実況そのものを楽しむようになる。
フィギュアスケート関連の事は常に一通り情報収集しているため、「スケート」という単語を聞いても特に反応を示さないが、そばにいる人の情報が誤っていると、正さずにはいられなくなる。
・誰も何も言ってないのに、メールマガジンの如く、定期的に耳寄り情報をフィギュアスケート友達に展開する。
・ネット中継番組まで手を出したり、どこかに落ちてる映像を拾ってきて、電波放送では見る事のできない試合までチェックし始める。
・録画や鑑賞しそびれたフィギュアスケート番組があると、いてもたってもいられず、電脳の海へダイヴする。
・過去の有名選手の映像を、ネット上などからコレクションし始め、コンプリートを目指す。一度手に入れても、画質が悪い場合、もっとよいものはないかと追求する。
・気が付けばレコーダやHDの中身は、フィギュアスケート関連がほとんど。
・DVDなどのメディアへ落とすとき、競技会等自らがランク分けした重要度に従い、メディアの品質やダビングレートを調整して管理するようになる。
・同一内容なのに、各再生機(DVDレコーダ、PCなど)に対応したフォーマット変換をし、いつでも直ぐに視聴できる環境を作る。
フィギュアスケート関連番組に出てきた映像を見て、yyyy年○○で行われた△△大会のSP/FPで曲は××と淀みなくデータを脳内から引き出せるようになる。さらに「この時は3Lzで転倒したのが響いて、2位だった」などと解説まで付け始める。
・番組構成上まずカットされる選手層はもちろん、ジュニアのみならずノービスクラスの選手まで把握し、「次世代は○○が活躍する」といった自論を展開し始める。
・地方大会にも顔を出し、「今季○○(選手)は好調だな」などと、連盟関係者の如く選手の状況を確認して回る。
・コーチ、振付師、表現系や技術系など、どの切り口からでも選手を分ける事ができる。
・有名なレフェリー、コーラー、そしてジャッジの名前を知っている。
プロトコルを理解し、PCSについても解説できるようになり、演技に対する自分の好みが明確になってくる。
フィギュアスケート関連Blogやサイトを用途に応じて振り分けし、かつ巡回頻度を決定するため、カテゴリ分けやランク付けをし始める。
・英語はもちろん、アラビア数字と選手名くらいしか判読できない露語や伊語のページまで閲覧し、何とか情報を得ようとする。
アイスショーや競技会のチケット情報は備に把握しており、入手経路にも日々幅を広げる。
・海外で開催される、アイスショーや競技会にまで行き始める。
・各リンクの滑走料、アクセス方法、営業時間、イベント情報、そしてご当地名物オヤジはもちろん、氷の質や製氷時間、果ては監視員の人数とその性質まで把握している。
・一度でもレッスンを休むと、今頃皆何してるんだろうと気になってしょうがない上、何だか置いていかれたような居た堪れない気分になる。
・よく行くリンクのインストラクターや生徒について、誰がいつどうして休んだかや今月何回個人レッスンを受けたか等、必要以上に情報通になる。
・インストラクターに、今や「そこまでしなくても」と思われている。
・陸上トレーニングのメニューにこだわり、地上で多回転ジャンプをしたり、走りこみを始める。
・鏡の前での姿勢チェックのため、人気のない時間を狙い始める。しかもチェックが入念になり、戻りが遅くなってくる。
・鏡はもちろん、ガラスでも何でも自分が映る&誰もいない事が分かった途端、ポーズをとって確認せずにはいられなくなる。
※姿勢に加えて己の容姿もチェックする、「高橋チェック」を含む場合もあり。
・横断歩道を走ろうとして、無意識の内にバニーホップをしている。
・休みの計画を立てるとき、まずフィギュアスケートの時間を確保する。
・憧れのアノ選手のポスターやカレンダーを壁のよく見える位置へかけ、毎朝毎夕礼拝する。
・野辺山スケートリンクを聖地と位置付け、”いつかは巡礼を”と目論んでいる。

--->診断結果 : ・・・誠に残念です。潔く普通の人だった日々に別れを告げ、変人の日々に邁進して下さい。真っ白に燃え尽きる、その日まで。


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