2007GPSスケートカナダ 観戦レポ#2


女子はまぁまぁ映したが、男子をおまけ扱いしたかと思うと・・・。ああ、ムカツク。


【エレーナ・グレボワ選手】
エストニアから来加。うーん、”エレーナ”という名前、多いな。ちょっとトゥアクセル気味だが、3T+3Tを決め、波に乗ってミス無く初戦を終えた。エッジも深いし、もう少しスケーティングスキルの値が、出てもいいような気がする。両足滑走がちょっと多いけど。スパイラルがLv.1なのは、単にレベル対策がなってないだけなので、すぐ直したい。これだけ長く滑らかなのにもったいない。フィニッシュが流れたのが残念かな。衣装は綺麗だけど、年齢からすると、もう少し若さが欲しい。キスクラのシーンを見ると、座り方がJr.上がりによくある、下品な感じがなくて良い。


【アシュレイ・ワグナー選手】
見事な三白眼の、アメリカ選手が登場。それにしても、白人の女子選手がセカンド3Loを持ってきたのは衝撃的だった。しかも3Lzの後だし。安藤選手専用コンボではなくなってしまった。サーペンタインステップとは珍しい。Lv.2だが加点が結構ある。最後のコンビネーションスピンは、まずキャメルで2回転しかしていないので、Lv.1に。年が年なので、これからどうなるか。アメリカの選手らしく、タフらしい。昨今、痩せすぎの傾向があるが、非常に健康的でいいな。


ラウラ・レピスト選手】
ローラじゃないのか。綺麗なフルネームだなぁ。昨季の全フィンランドの結果みても、2位とはいえ普通の選手という印象しかなかったのに、伸び伸びと見ていて気持ちのいい演技だった。足換えをしても殆ど位置の変わらないスピンもいい。残念な事が1つ。ポイキオ選手、コルピ選手の次の選手なのに・・・老けてる!フィンランド顔なのか、ポイキオ選手に似ている。滑りもポイキオ選手のように、氷に吸い付くような美しい滑りだが、若さが感じられん。162cmプロフィールにあるので、身長も結構ある。しかし前季の世界Jr.7位が1位か。彼女の会心とトップ選手の不調が重なっただけだろうが、こんな風に、予想を裏切られるのがフィギュアの面白いところ。


【武田 奈也選手】
今回一番驚いたのが彼女。会心の出来を見せ、他の日本人2人とも数点しか変わらなかった。実に幸先のよいスタートに。演技終了直後の笑顔が光る。長身もそうだが、珍しいショートのソバージュが目立つ。体も非常に絞れおり、初めて細いなと思った。バックアウトのスパイラルでちょっとぐら付きがあったのと、ジャンプの種類にやはりフリップもルッツもないのが残念かな。3T、3Lo+2T、そして2Aなので、どうしても高得点を出しずらいし。日本シングル女子SPでは一番だが、映した選手の中でも、1、2を争う出来では。それにしても。足広げて座るのやめてくれ。


エミリー・ヒューズ選手】
スケアメに続き、連戦となったが、いい出来で良かった。地理としては、比較的近かったのが良かったのかも。彼女の魅力を存分に生かしたプログラムなので、見ていて気分がいい。これだけ長身なのに、非常に柔軟性があるので、足を上げると存在感倍増しに。プロトコルを見ると、スピンがどれも高い評価なのは分かるとして、以外にもストレートラインステップでもいい加点をもらっている。デカいペコちゃんは、見た目大雑把そうなのに、案外器用らしい。PCSを今後、1つでも7点台が出るようにしたい。顔が小さいせいか、写真を見ると、8頭身ぐらいあるように見える。SPとはいえ、2位とはすごい。


ジョアニー・ロシェット選手】
音楽はゴージャスな雰囲気を持つ彼女に合ってる。一流企業で、高価そうなスーツ着て、働いてそうなイメージがあるし。しかし、どうもミスのない演技に中々出来ないな。転倒がないだけ良かったけど。TSSで武田選手を下回るとは思わなかった。いい位置にいるが、もう1つ上のレベルに行けない選手の一人だなと思う。フィギュア人気の高いカナダの選手なので、彼女もどこかの国のように、カメラに追いかけられてるのかなぁ。しかしすごい声援だ。今回上半身が少し細くなっているが、脂肪だけを落としたように、肩から腕にかけて筋肉や筋ばかりに見える。


【中野 友加里選手】
数年前から1着はロシア製らしいが、今季はSPがそうらしい。ロシアの衣装は本当に焼きなおしが多いのだが、これは昨季のマルチノワ選手のものに色まで似ている。ついでに浅田選手のにも、やはりどことなく似ている。そういえば、曲がSPとFSとはいえ両方ピアノバージョンの『幻想即興曲』だし、ちょこちょこ今季は被ってる。で演技だが、やっぱりこの曲ってフィギュアには向かないのでは。何回も使われてきた曲だけど、一度もよいと思った事がない。今回は、ただただバックミュージックとして、流れてるだけに見える。衣装といい、とても綺麗だけれど、音楽しか記憶に残らない。今回珍しくSPで転倒したが、それでも56点近く出てるし、本人は落ち込んでいたが全然問題ないと思う。スピンはさらに速度を増したようだ。ただスパイラルはフォアもバックもグラグラの上に、ステップが妙に遅い。随分スリムになっていて、そっちの方が驚いた。綺麗になりましたね。ドーナツスピンの時は、衣装のせいか、足が長く見える。キスクラのシーンでは、ヤケになっているのか、カメラが向いているのも無視して仏頂面に。彼女はちょっとフィンランド顔だなぁ。


【浅田 真央選手】
またちょっと細くなったかな?全体的に精彩を欠いていて、元気がなかった。今回の売りであったステップも、最初のバレエジャンプからしてこじんまりとしているし、明らかに日米対抗の方が良かったと思う。ストレートラインステップは、やはりLv.3に。が、スケーティングスキルはそれでも7点台だし、その他の項目も全て他の選手を上回っている。どうもSPのミスが続くが、アメリカのシングルトップ選手らのように、FSで追い上げタイプとなっていくのか。3F+3Loのミス率がだんだん高くなっているのが、一番心配の種だろうか。セカンドループは高さもないし、それ以上に軸が外に向かっている上、回転不足になっている。しかし、こんなにずーーーっとカメラに追い回されてりゃ、調子が狂うのも無理はない。こういう事したらフィギュアに限らず、必ずといっていいほど選手は調子を落とすというのに、マスコミの学習能力のなさには言葉がない。


波乱の幕開けに。さすがにこの順位を当てた者はいまい。今後どうなる事やら。