#2 旅立ちの前


Chapter#2 準備


一般的な事以外について。


・VISAとバウチャの確認
いきなり一般的な事ですが、これだけは念のため。ビザ取得のため、旅行会社へパスポートを渡す事になります。すると、出発にかなり近くになってから、VISAが中に貼り付けられて送られてきます。内容に間違いないか、念入りに確認。私はツアー利用という事もあって、バウチャの受け取りはありませんでした(バウチャとは、長距離移動や現地ガイド依頼などする場合、「事前にチケット購入や依頼をしました」という、予約証明書のようなもの)。


・US$、またはユーロ
US$へ事前に換金しておく事をお奨めします(もちろん、日本でルーブルへの変換はできません)。直接ルーブルへ変換するのは、レートが悪く不利です。ロシア国内では、圧倒的に現地通貨であるルーブルが強いようです。現地空港内でさえも、ルーブルの方が絶対いいくらいです。次にユーロ、若干下がってUS$です。日本円は何の意味もありません。ウラジオストックなど極東では、一部通じるそうですが・・・。
空港へ着いたら、なるべく早く、小額でもいいのでルーブルを入手しましょう。水すら買えず、困ります。ちなみに、現在、約5円/ルーブルなので、非常に計算しやすかったです。後述しますが、物価は本当に高く、日用品や食料などは、ほぼ日本の定価と同じくらいです。500mlペットボトルだと、150円くらい。イベント会場とかだと、やっぱり少し高くなって200〜250円くらい。


・服装
今回11月下旬という事で、気温は摂氏ゼロ度前後でした。雪も降っており、風が吹くと、しゃべるのも嫌になるほど寒かったです。日中の温度差は3度くらいで、常にどんよりと曇っており、青空が見える時があるのはラッキーなのだそうです。手袋のほか耳まで隠れる毛糸の帽子(フードがあれば代替可だが、風があるので紐で留められるとなおよい)があるとなお良し。この頃であれば、真冬のイメージで準備します。靴は滑り止めがあるとよいのですが、ない場合、せめて踵の磨り減りぐらいは修理しておいた方がよいと思います。もう、あちこち凍っており、除雪車が走っています。


・日用品
3つ星ホテルの利用でしたが、本当に何もないです。歯ブラシやレザーといった小物類はもちろん、ドライヤー、ナイトウェア、そしてスリッパすらありません。タオルとハンガーを除き、全て持参しましょう。特にスリッパは、長いフライト中も重宝します。今回利用したホテルでは、シャンプー、ボディソープ、そして石鹸はありましたが、「あるだろう」などという期待を、この国にしてはいけません。


・電源
プラグ形状は、タイプCです。寒い地域なので、電源の容量は減りやすいです。充電器は持って行くのが吉です。私のような普段あまり写真を撮らない者でも、やはり、たくさん写したくなりました。利用したホテルの部屋には220Vとありましたけど、他ではどうか知りません。


・文房具
なぜ、わざわざこれを取り上げるかと言うと、かなり手に入れにくいからです。探しましたが、本当にノートやペン類はありません。消しゴムはあまり使わないそうです(間違ったら、二重線を引くなどして、書き直すとか)。メモ帳があると、値段を聞いた際、書いてもらえて便利です。いくらかと聞けても、返答はロシア語なので分かりません。アラビア数字万歳!


・手提げ袋
ビニル袋で十分です。商品を持ち歩きに適した袋に、入れてくれるとは限りません。


・サイン帳、もしくはフィギュア本(その大会で出る選手の写真を網羅したもの)
パンフレットは売ってません。関係者への配布のみ、しかも、写真掲載は基本的にロシア選手だけです。せっかくのチャンスを、逃す事になります。パンフレットを現地で買って、それにサインしてもらえば・・・などという考えの人は、全員後悔していました。


・現地ガイドの手配
例えば赤の広場は、ガイド資格とクレムリン市民IDを持つ、現地ガイド付きでないと入れません。個人で行く場合は、ご注意下さい。


・タクシーの手配
タクシーの値段は交渉になります。まれに英語が通じますが、まず無理だそうです。中心部にあるホテルとしては、比較的空港に近くても、渋滞が酷いため7,000円前後くらいかかります(高い〜)。もちろん、片道料金です。空港へ着いた後、ロシア旅行の初心者が、いきなりバスと地下鉄を乗り継ぎ、ホテルへ向かうのは厳しいです(空港へ乗り入れている、地下鉄はない)。旅行会社を通じて、依頼しておくのもいいと思います。空港へ着くと、英語で貴方の名前を書いた紙を持って、待っています。


・その他
□ 国際ローミングですが、DoCoMoは○で、auは×でした(これは、当然かなり大雑把な情報です。私はモスクワの、ごく一部しか移動していません)。
□ スーツケースにベルト1本をつける位はいいと思いますが、過剰な梱包はやめた方がいいです。昔と違って盗難は相当に減っており、まずないそうです。確かに、テープでぐるぐる巻きにしてあるのは、「高価なものあります」と宣伝しているようなものだし、滑稽に見えます。
□ 長いフライトの中、手がガサガサになるので、ハンドクリームは持ち歩くカバンへどうぞ。


「〜はあるだろう」という考えは捨て、使う可能性があるものは持って行きましょう。また、ツアーの方が安くすらなるのは、納得して頂けると思います。