だってロシアだから#13近くて遠い国ロシア


Chapter#13 モスクワのデパートへ

日本でも有名なボリジョイ劇場の近くにある、ツムデパートに入った。平日の夕方(辺りはすでに真っ暗だったが)に行った事もあり、客は少ない、というか店員の方が確実に多い。1Fは日本と同じく、ブランドコスメ店が殆ど。売ってるものは珍しくもないので、すぐにエスカレータへ。最上階は5Fだったかな。3Fでは、なぜかジョッキーが居て演奏をしていた。人が少ない時間帯と、分かっているにもかかわらず。


しかし、高い!どれもこれも全部だ。子供服があったので、タグを見ると、20,000RUB(約10万円)・・・。書き間違いかと思って、何着か見たが、似たり寄ったりの額だった。


はーすごいや、と思ってブラブラしてると、メンズショップがある。一見安そうなYシャツがあるので、値段を確認すると、6,000RUBとな。最上階には、電化製品店や生活雑貨店があった。ワゴンにあるタオルを見て、初めて「これなら買える」と思った。ロシアン帽が欲しかったけど、一番安いものでさえ4万円するので、買う気が失せた。


ところで、先ほど電化製品店と書いたが、テレビや洗濯機といった家電は扱ってなかった。あるのはノートPC、デジカメ、そして携帯端末とそれらのオプション品だ。デジカメはともかく、ノートPCを見て驚いたのが、日本では未発売のモデルがあった事だ。何と、ロシアの方がニューモデルの入荷は早いという。何て生意気な!最新型にインストールされたWindows Vistaが、ロシア語でOSのプレゼンテーション画面を映し出す。派手ではないが、オシャレでセンスが良い。何かこう、釈然としない気持ちのまま1Fへ降りると、来店客の何人かとすれ違った。皆ブランドファッション雑誌から抜け出たように、上から下まで見事にその系統で固められている。まるで隙がなく、場違いだったなと、ようやく気付いて店を後にした。


この後、続いて老舗のグムデパートをのぞいた。こちらは内部構造からして、ツムデパートとかなり違う。1Fは噴水を中心として細長い。エレベータ自体は似たようなものだが、上りしかなく、下りは石の階段を利用するしかない。4Fまでで、最上階には軽食をとれる店も幾つかあった。商品の価格帯は、伊勢丹より高く、高嶋屋未満といった感じ。客層もロコツに違う。家族連れも多いし、中流階級+αといった処だ。子供の手を引いた女性が、熱心にタグを見ながらベッド用のシーツを物色している光景も見られる。外へ出ると、建物の輪郭をうるさいまでに彩る、電飾がきらびやかに灯っていた。



噴水を背に一方を写したもの。赤の広場にある。建物だけはツムよりずっと立派だ。



ピンぼけだけど、雰囲気は分かって頂けるかと。


結局、デパートへ2軒も行ったというのに、何も買わなかった。商品を見るより、デパートそのものや客達を見ていた方が、ずっと楽しかったというのもあるが。そうそう、買い物をした時のレシートだが、何故か店員は少し破ってから客へ渡す。一昔?前の買い物システムのなごりである(商品を確認する->(離れた場所にある)レジへ行ってお金を払いレシートをもらう->戻ってそのレシートを店員に見せ、商品を手に入れる->すでに買った証拠として店員は少し破ってからレシートを返す)。


※ちなみに、携帯は外国でよくあるプリペイド式である。その辺のキオスクで端末をまず購入し、シムカード(日本ではまだあまり見ないが、要はそのままだと単なる電子手帳程度でしかない機械に番号を割り当て、電話機能を持たせるICカード。逆に言えば、端末をいくら変えても、番号は同じものを使える)を差し込んで使う。Samsung製の、シムカードを2枚装着できる機種が人気らしい。ツムデパートの入り口には、携帯などの料金を支払うことのできる端末もあった。


#ツムデパートの写真撮るの忘れた。