2009 GPS ロシア・ロステレコム杯 1


男子SPと女子SPの一部(というか地上波版に登場した選手)について。


エフゲニー・プルシェンコ
国際試合復帰の第一戦。無難に『アランフェス協奏曲』を選択しているようだ。サラっと4T+3Tを決めてきましたね。あのファーストジャンプ後に前かがみになる癖も健在だ。よく認定されたなと思うくらい高い腰位置でのシットスピンや、さすがに今のトップ選手と比べて見劣りするステップはあるものの、PCSとTESいずれも一番で82.25の堂々1位に。お見事です。っていうか、ロシア現役頑張れ。


ジョニー・ウィアー
今をときめくデヴィッド・ウィルソン振付けによる、ラウル・ディ・ブラシオの『I love you, I hate you』より。昨季からの不調続きで売りの3Aが決まらず。2つのステップの内、特にサーキュラーはとても音楽と合っているし(点数としてはストレートラインの方がいいけど)、後半になる程早くなって盛り上がる中々いい曲を選んでいると思う。完成形が楽しみなプログラムだ。しかし、彼以外に着る処は見たくない衣装だ・・・。


小塚 崇彦
うーん、やっぱり長い!と感じてしまう。ステップとステップの間にフライングシットスピンが入っているのに、後半のステップは「まだやってる」という感じがするし。自分一人盛り上がって最後にガッツポーズするのが何とも・・・。2位なのはとても素晴らしいけど、何かしっくりこない。あと、ジャンプで軸を作るまで若干遅いのが、着氷体勢をとるのが少し遅れる原因なのかなと今回感じた。


ケヴィン・ヴァン・デル・ペレン
アストール・ピアソラ(アルゼンチン)の『タンゲーラ』より。オリンピックシーズンに割と王道っぽい曲だ。シーズン序盤なせいか、全然本調子でない様子。世界ランキングがイメージより随分高いのは、ユーロ選手権で得たポイントが大きいからかな。そういやベルギーも次が出てこないな。しかし、テレ朝のつけた”ワイルドダンサー”って一体・・・。どこのアホが付けているのか顔が見たいものだ。


ユリア・セベスチェン
『Songs from a secret garden』とアストール・ピアソラの『リベルタンゴ』より。普通に考えて今季で最後ではないかと思うが、結構いいプログラムのようで良かった。珍しくシットリした曲使うなと思ったら、後半はやっぱりアップテンポになるけど。でもサーキュラーステップ前、腰に手を当てて行う謎のトゥステップ?は止めてもらいたい(確か前季もやってた)。こういう言い方したくはないが、すごくオバサン臭く見える。57.94で何と1位に。誰が予想しただろうか。


アリーナ・レオノワ
『ロシアフォーク民謡〜Barynia〜』から。昨季一気に伸びてきて、今季から完全にシニアへ移行したっぽい。腕のスカーフと合わせて民族衣装を模した中々いい衣装だ。よく見ると凝った作りのようだし、ロシアスケ連の待遇が変わったんだろうなーと予想できる。リンクの使い方がかなり狭いのは気になった。本人のキャラ頼みでなく、中盤以降も、もう少し振り付けにロシア民謡らしい動きが欲しいかなと思う。


安藤 美姫
いきなりEX『レクイエム』をSPに変えて登場。このEXはバックアッププログラムなんだろうなー、とは大方の予想と同じく思っていたけどいきなりとは。一度くらい『Queen of the Night』を滑ってからでも遅くないと思うけどな。スゴク未完成っぽいし(まあ当たり前だが)、お団子にした髪型と明るい照明の下でやるのは違和感が大きい。一方、スピンがいずれもLv4なのは素晴らしい。スピードも勢いもなかったものの、安定感が出てきて57.18の3位に。


浅田 真央
おーピンクの衣装。前回が青なので、次回黄色にしてきたら一人信号機に。今回の51.94(ピンク)、前回の58.96(青)と点も比例してる感じなので、本当に黄色だったら55くらいだったりして・・・。冗談はさておき。成功率がさらに下がっている冒頭の3A+2Tは入らず、その事を引きずっているのがあから様なまま、演技を続けてしまった。ファーストの3Aをダブルで単発なまま降りたために、後の2Aが重複とみなされてノーカウントにはなったものの、こちらもスピンは全てLv4であるのは良かったと思う。


男女とも超のつくベテラン選手の活躍が光っていた。