#10 2007GPFロシア杯


Chapter#10 会場4


リンク場へ入ると、まるでバルーンのような、色とりどりの椅子が目を引いた。そして、次にヒビ一つない、美しいリンクがあるのを知った。



これはEXの日に撮ったもの。リンクをモニタにして、ロシア杯のシンボルマークが映し出されている。正面にはジャッジ席がある。


日本のリンクはヒビだらけだ。NHK杯の時もそうだし、世界選手権でさえもだ。荒川プロが、「ロシアの氷は質がよい」と言っていたが、全くその通りだと思った。リンクという柵へ放たれた選手たちが滑ると、それは見事に滑走の跡がつく。あれ程、遠目でもはっきり見えたのは初めてだった。



整氷車。何枚か写しているのだが、これが一番まし。会場同様、新品で、動作音は小さかった。



天井にあるパネルとスクリーン。男子SPの第2グループに出場する選手を紹介している。



試合中に右手側を写したもの。ロシアのTV実況だろうか。タラソワ女史がやはりきていた。コーチよりも熱く見ており、身を乗り出したり拳を振り回したり。顔の中身までは見えないのに、どういう表情なのか、手に取るように分かった。


彼女は女子SPの後に行われた、ペアSPには途中から姿を現した。やる気も試合への執着心もまるでない、マルチノワ選手を、別室で叱咤していたのではないかと思う。試合終了後、キスクラへと向かう途中を、射殺しそうな目で見てたのを記憶している。